Anglo-bites

 **イギリスつまみ食い**

(2002年3月22日)

■◇■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2002. 3.22 ━■ Anglo−bites (イギリスつまみ食い)         臨時増刊号 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■◇■ □目次 ● ご無沙汰いたしました  ● 今度こそ本当の復刊です  ● スペインのクリスマスと正月 ● 近日中発行再開 ======================================================================  ● ご無沙汰いたしました   昨年12月以来、3ヶ月近くお休みをいただいておりました。やっと  復刊が実現し、発行も軌道に乗ってきたところで、たいへん残念に思いな  がらも発行を休止せざるを得なかったのです。この理由は休刊前にご説明  したとおり、それまで利用していたインターネットカフェが店じまいして  しまったためです。このインターネットカフェは新しい経営者の手に渡る  ことになっており、アイリッシュ・バーとし新装開店した後、引き続きイ  ンターネットカフェとして営業する予定だったのですが、3月となった現  在も改装の気配すらありません。もとのインターネットカフェのスウェー  デン人経営者がもっとインターネットに専念した店を別の場所に新規開店  するという話もあったのですが、場所がみつからないということでこれも  実現していないようです。   このような事情ゆえいつになったら発行再開できるのかわからないとい  う絶望的な状況の中、1月下旬のある日(何事も起こらないはずの日曜日  に)住民用掲示板に通知が掲示されました。3ヶ国語(スペイン語・英語・  ドイツ語)で書かれたその通知によると、2月18日以降に申し込みをす  れば電話が入るということです。電話が入らない理由というのは8月の臨  時増刊号ですでにご説明しましたが、ついに建設業者が折れてケーブルを  敷くことに合意したのでした。しかし、これまで何度も期待をしては裏切  られてきた住民たちです。実際にケーブルを敷いているところを見るまで  は信じられません。その通知が貼り出されてから1週間経ち、2週間経っ  ても、ケーブル敷設の気配は全くありませんでした。そうしているうちに、  イギリス一時帰国にわたしたちが出発する日が来ました。9日後に戻って  来る時には、すでにケーブルが敷かれていることを祈りつつ・・・。   スペインではいろいろなことが一夜にして起こり得ます。それまで空き  地だったところにある日行って見ると公園が出現しているというようなこ  とがしばしばあります。逆に、突然姿を消してしまうものもあります。  8月の臨時増刊号で触れた、わたしたちの住宅地にできた二つの電話ボッ  クスについてですが、「あれはその後どうなったのでしょう?」というお  便りを読者の方々からいただきました。先にできたほうの電話ボックスは  とうとう電話が入らないまま、ある日突然姿を消していました。結局、あ  れは間違いだったということなのでしょう。このようにして、スペインで  はいろいろなことが突然起こります。が、場合によっては1年経っても何  も起こらないこともあります。要するに、スペイン人はやる気になれば仕  事は速いのですが、なかなかやる気にならないのが困りものなのです。   短いイギリス滞在を終えてスペインの家に帰って来ましたが、状況は出  発時と全く変わっていませんでした。期待はしていないはずのわたしでし  たが、これには少々失望しました。しかし、わたしのスペイン人に対する  理解はまだまだ甘かったのです。     日本で2月18日より電話申し込み可と言えば、2月18日には電話が  入る状態が万端整っているということを意味します(よね?)。ところが  スペインではこれは2月18日から準備を始めればいいという解釈になり  ます。2月18日月曜日、建設会社の下請けと思われる二人の通信技師が  やって来て導管のチェックを始めました。実際にケーブルを敷き始める段  になると、住民管理組合の会長を務めるスペイン人と我が家の裏に住むス  ペイン人とが実務に携わり、二人の技師はただの音頭取りとなります。翌  火曜日には、さらにもう一人のスペイン人住民がケーブル敷設に参加しま  した。これは一日も早い電話接続を切に願う住民パワーというよりは、物  置も地下収納室も建て終わってしまったし、やることがなくなったので今  度は電話線でも敷いてみるかというDIY愛好者の暇つぶしと解釈するのが  正解でしょう。こうして住民参加まで得て、ケーブル敷設は水曜日の正午  までに終了しました。   そのはずだったのですが、問題があったということで金曜日の朝、通信  技師がまたやってきます。が、これも無事解決ということで、午前10時  半から我が家の裏のスペイン人宅で、通信技師をもてなすバーベキュー  パーティーが始まりました。並んだビール瓶を目にして、この人たち午後  の仕事はないのかなぁと思いつつも、まあわたしたちの住宅地さえ仕事が  終われば異論はないと思っていたわたしでした。   ところが午後の仕事はあったのです。月曜日の朝にやってきた技師いわ  く、あのパーティーの後、具合が悪くなって(それって酔っぱらったとい  うこと?)仕事が続けられなかったとのことでした。こうして、電話線接  続の作業はこの後も延々1週間続きます。やっぱり、2月18日に電話を  申し込んでもすぐには電話は入らなかったのでした。   そしてやっと住宅地内の作業が終わり電話取り付けの準備は万端整いま  した。この後も、知らないうちにわたしたちの電話申し込みが取り消され  ていたりなど、問題は後を絶ちません。その一方で、他の住民の家には一  軒また一軒と電話が取り付けられていきます。一時は、我が家には永遠に  電話が入らない運命にあるのではないかとすら思えました。が、これも最  後にはいかにもスペイン的な結末を迎えます。3月14日午前9時半、電  話会社から携帯電話に電話がありました。20分後に我が家に来るという  ことです。10時にやってきた電話技師たちは30分もしないうちに電話  取り付けを終えて去っていきました。(その前に、やはりのどから手が出  るほど電話がほしい近所の住民につかまっていましたが。)  ● 今度こそ本当の復刊です   最後まで期待と失望の繰り返しが続きましたが、こうしてとうとう我が  家に電話が入りました。この13ヶ月、どんなにこの時を待ったことで  しょう。自分の家で好きな時にインターネットができる。多くの皆さんは  きっとこの有難さに気づいていらっしゃらないでしょうが、これは本当に  すばらしいことです。   昨年11月に復刊、そして12月に再休刊ということで読者のみなさん  にもご迷惑をおかけしましたが、今度こそ本当の復刊です。今後は腰を据  えて発行を続けていきます。読者の皆さんからのお便りをご紹介する増刊  号も復活させる予定です。過去の号にさかのぼってのご意見・ご感想も大  歓迎。今度はすぐにお返事を差し上げることができますので、どうぞお便  りをお送り下さいね。  ● スペインのクリスマスと正月   早くも今年も2ヶ月半が過ぎ去り、クリスマス・正月もはるか昔のよう  に思える頃となってしまいましたが、皆様いかがすごされましたか?   わたしのクリスマス・正月はイギリス式とスペイン式の入り混じったも  のでした。クリスマスは、親類が副会長を務めるインターナショナル・  ソーシャル・クラブが主催するパーティーに出かけました。インターナ  ショナルと言いつつも、会員のほとんどがイギリス人のため、パーティー  はイギリス色の濃いものとなりました。七面鳥のローストがメインコース  です。   大晦日も同じクラブのパーティーに出かけました。まずは午前0時にス  ペインの新年を祝います。12時の鐘の音(たぶん、ビッグベンを録音し  たもの)にあわせて、一つずつ「幸運のぶどう」を食べます。種ありぶど  うをこのスピードで12個食べるというのはなかなか至難の技です。そし  て、午前1時には、イギリスの新年を祝い、ユニオン・ジャックを振りな  がら、威風堂々を歌います。   イギリスではこれでクリスマス・正月の華やぎも終わり、(スコットラ  ンドでは大晦日の夜に大きなお祭りが行われますが、イングランドでは正  月は大きな意味を持ちません。)1月6日にはすべてのクリスマス飾りが  取り除かれます。日本で言うと、松飾がとれ、松の内が終わる1月7日に  当たるでしょう。スペインでは、この1月6日が12月25日より大きな  お祭りになります。キリスト教では、Epiphany(顕現日、公現日)と呼ば  れ、キリスト生誕の際、東方の三博士がベツレヘムを訪れたのを記念する  日です。スペインでは、三賢人の日(三人の王の日)とも呼ばれます。ス  ペインではこの日にクリスマスのプレゼントをします。   また、この日には、クリスマス・ケーキ(ドーナッツ型に焼いたパンを  アンジェリカやレモンピールなどで飾ったもの。かなりシンプル)を食べ  ます。「とてもスペイン的」というパン屋のセールス文句に負け(「伝統  的」という形容詞がつくと、食べられるものは食べ、食べられないものは  見てみないと気の済まないわたしなのでした)、わたしも一つ買ってみま  した。「中にオマケが入っているから歯を折らないように気をつけて。」  というパン屋の警告に、わたしはイギリスのクリスマス・プディングを連  想しました。クリスマス・プディングにはいろいろな言い伝えがあります  が、そのうちの一つが、中に入っている銀貨を見つけたら幸せで健康で金  持ちになれるというものです。スペインのクリスマス・プディングには  いったい何が入っているのだろう?と期待しつつ、包丁を入れました。す  ると、いきなり包丁に当たったのは小さな瀬戸物でできたものでした。  周りについたパンくずを取り除くと、出てきたものは「ベイビー・ジーザ  ス!!」。赤ん坊姿のイエス・キリストがわらの中で産声を上げていると  ころでした。前回のクリスニングの巻で、スペイン人はイギリス人より  ずっと宗教的というお話をしましたが、オマケにイエス・キリストが出て  くるとは、やっぱりスペイン人は信心深い。それにしても、瀬戸物で出来  ていてよかった。これがマジパンか何かでできていたら、イエス・キリス  トは最初の一太刀で真っ二つになっているところでした。キリスト教徒で  ないわたしでも、さすがにこれには穏やかならぬ気分になっていたでしょ  う。クリスマス・プディングの中の銀貨を見つけた人はラッキーといわれ  ますが、スペインの三賢人のケーキで真っ先にオマケを見つけた場合はど  うなのでしょう?ご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてくださ  い。 ● 近日中発行再開   さて、やっと我が家に電話も入り、本格的復刊となりました。近日中に  再復刊後第一号を発行する予定でいますので、もうしばらくお待ちくださ  い。 ====================================================================== "Anglo-bites" (イギリスつまみ食い) ● 発行者:みちえ ● マガジンID:0000022307 ● このメールマガジンに対するご意見・ご感想はこちらへ: michie@tongarashi.com  ● バックナンバー及び登録解除はこちらから: http://www.mag2.com/m/0000022307.htm または http://www.tongarashi.com/flamingo/anglo/anglo_mag2.html ● もっともっとイギリスに関する話題をという方はこちらまで: 発行者のホームページ「フラミンゴ・ビーチ」 http://www.tongarashi.com/flamingo/home/home.html ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を 利用して発行しています。( http://www.mag2.com/ ) ----------------------------------------------------------------------

三人の王のケーキ

これがスペイン版クリスマス・プディング

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