===================================================== 2000.1.19 ======
■◇■ Anglo−bites (イギリスつまみ食い)
増刊号 Vol. 4 ■◇■
======================================================================
□目次
● クリスマスツリーはいつ片づけるか
● イギリスの大掃除
● 21世紀の始まり
● Yes・Noの世界統一基準
● 人づきあいの常識
● イギリスの通勤費
======================================================================
今回も、読者の方からお便りをいただきました。まずは、季節物のご質問から
ご紹介していきます。
======================================================================
● ツリーって、クリスマスが終わったら片づけちゃうの?何かの番組で、
お正月なのにツリーがあるお家が写ってたの。(もちろん海外)
(大阪・TAKEちゃん 「TAKEちゃん’ず」掲示板より)
▼ "Twelve days of Christmas" と言って、クリスマスは12月25日か
ら1月6日までを指します。日本では12月25日をクリスマスと言いま
すが、イギリスでは、この日を「クリスマス・デー」と呼んで、期間を指
すクリスマスと区別します。クリスマスツリーは、このクリスマスの12
日間が終わる前に片づけると縁起が悪いと言われています。それで、1月
6日まで飾っておきます。また、1月6日を過ぎても飾っておくのも、
やっぱり縁起が悪いと言われています。(このへんは、日本の雛祭りと似
ていますね。)というわけで、クリスマスツリーは1月6日に片づけます。
電飾やクリスマスカードなどのクリスマス飾りも同じです。 (み)
● イギリスでも大掃除ってしますか? (神奈川・HFさん)
▼ ありますが、イギリスの大掃除は春と相場が決まっています。日本の
お正月の神様をお迎えするための準備である大掃除とは意味が違うわけで
すね。 "spring cleaning" というと、徹底的な大掃除のことを指します。
やっぱり、暗くて寒い冬が終わり、家中の窓を開け放って、空気を入れ換
えよう、ということでしょうか。天気がよくなると、真っ先に窓の汚れが
目につきますしね。 (み)
======================================================================
21世紀についてのご質問も多かったです。みっぽさん、東京のJTさんから
もありましたが、ここでは代表して次のご質問をご紹介します。
======================================================================
● イギリスでは、今年から21世紀と数えるという話を漏れ聞きましたが、
ほんとうでしょうか。イギリス暦なるものが存在するのでしょうか。
(東京・MFさん)
▼ イギリスでは、メディアまで含めて、本気で2000年を21世紀の
始まりと考えているようですが、イギリス暦なるものがあるのかどうかは、
わたしは聞いたことがありません。
「英国ニュースダイジェスト」12月9号の近藤健一さんのコラムを参
考にしますと、どうも解釈の違いというよりは、混乱といったほうが正し
いような感じです。
つまり、キリスト教暦を作ろうとした時には、「ゼロ」の概念がなかっ
た。そこで、キリスト生誕の年を1年とした。そして、1世紀は1年に始
まり、100年に終わると決めた。ところが、後になって、アラブの国か
ら、「ゼロ」の概念が入ってきた。そこで、100年を1世紀の終わりの
年とするか、次の世紀の始まりとするか、という混乱が出てきた、という
ことです。ですから、やっぱり実際には2000年が20世紀の終わりで、
2001年が21世紀の始まりになるのではないでしょうか?20世紀の
始まりにも同じ問題が起きたそうです。英国の王立天文台は「1901年
1月1日を20世紀の始まりとする。」という公式見解を示したそうです
が、ドイツの皇帝は、「1900年を20世紀の始まりとする」と言い
張って、論争になったそうです。 (み)
======================================================================
第2号の「日本の常識は世界の常識ではない(2)」についても、ご意見・
ご感想をいただきました。一夜にしてファイル用書類をごっそり捨てられてし
まったわたしにご同情下さいまして、ありがとうございます。本人は、今まで
やりたくなくて放っておいた書類の山がなくなってしまって、実は喜びの気持
ちも隠せません。一応、掃除会社に苦情は言っておきましたが。
「Yes・No」につきましては、同様のご意見が大阪のHKさんからもあ
りましたが、代表して次のメール(の一部)を掲載します。
======================================================================
● 世界統一基準といえば、「はい」と「いいえ」に関してもあったらい
いですね。これは何のことかと申しますと一般的に、日本では「あなたお
腹すいてない?」と聞かれたら「はい、すいていません」と、まずすいて
いないことを肯定しますよね。でもこれだと外国では通用しないじゃない
ですか。「いいえすいていません」としなくてはならないのですよね。こ
れは外国で日本人がつまづく第一ステップのひとつではないかと思います。
外国生まれのうちの娘も帰国当時、「これ持っていかない?」と聞かれ
てうなづいたところ「いらないの?」と言われ、またそれにうなずいたと
ころ(つまり彼女は欲しかった)、もらえなくなりそうになりました。
そんなことがあったので、ぜひ基準というか多分日本が追随することに
なるのだと思いますが、同じようになったらいろいろと便利だと思います。
いかがでしょう。 (神奈川・CYさん)
▼ 外国式(ヨーロッパの言語はみんなこれ式だと思うのですが、日本以
外のアジアの言語はどうなんでしょう?)の「はい」「いいえ」の答え方
はある意味でとても便利だと思います。日本式ですと、質問を最後まで全
部聞かないと返事ができませんが、外国式だと、中心となる一単語さえ押
さえておけば答えられます。たとえば、一番最初の例だと、「お腹がすい
ている」という単語さえ聞き取れれば、答えられます。が、日本式の場合、
普通の疑問文か否定疑問文なのか、最後まで聞かないと「はい」か「いい
え」か返事ができません。
全世界共通になったら便利でしょうが、過渡期にはものすごい混乱が起
きるでしょうね。2000年問題より恐いかも。 (み)
======================================================================
常識といえば、こんなお便りもありました。みなさんはどう思われます?
======================================================================
● 外国人の友達でびっくりしたのは、手紙の返事をすぐくれない事かな。
もちろん筆無精な友達は日本だってどこだっていますが、友達とどこかに
出かけて、とても楽しい思い出をつくったとき、あとで手紙を送ったり電
話をしたり、ということを普通すると思うのですが、全然よこさないんで
す。嫌われたのかしら?と不安になって、あるとき、その友達のお姉さん
に聞いたら、アメリカってそういうとこそんなに気にしないんだよ、と言
われたんですが。上の件もそうですが、私たち日本人って、きめの細かい
付き合いって普通だし、とても大事にしてると思うんですが。こういう常
識だと思っていることは、実のところ、そうしなければいけないと、自分
を縛りつけているだけなんでしょうか。どう、思われますか。
(神奈川・カコさん)
▼ イギリス人もそうですが、人と人との出会いとかそういうことに、淡
白なのではないのでしょうか?たとえば、パッケージツアーなどで一緒に
なって、すごく仲良くなっても、旅行の終わりには、住所や電話番号を交
わすこともなく、「じゃ、さよなら」とあっさり別れていきます。わたし
には、こういうのがなんとなく不思議な気がします。これは文化的な背景
から来るのではないでしょうか。日本人には「縁」という考えがあるので、
知り合ったり、楽しい思い出を共有したのもきっと何かの縁だと思います。
そこで、その縁を大切にしようということで、電話をしたり、手紙を書い
たり、縁のアフターケアをしようとするのではないでしょうか?ところが、
その「縁」という観念が外国人にはないので、ちょっとした出会いとか楽
しい思い出とかを持続していこうとか、それ以上に発展させていこうとか
いう努力をしないのではないかと思います。興味深い問題だと思うので、
他の読者のみなさんのご意見も聞いてみたいですね。 (み)
======================================================================
また、こんな常識についてのご質問も・・・。
======================================================================
● (見学した)ウエールズの会社では通勤費を会社が負担する習慣がな
く、通勤バスも社員が共同で出資し運営していると聞きましたが、これは
イギリスではウエールズに限らず一般的な常識レベルのことなのですか?
(大阪・KTさん)
▼ イギリスでは通勤費は支給されないのが普通のようです。支給する会
社のほうが珍しいくらいです。一説によると、通勤費を会社が支給すると
不公平になるからだということです。つまり、会社から遠くに住んでいる
人は不便な分、住宅の価格や家賃が安いということでそれなりの恩恵にあ
ずかっているので、その上、会社が通勤費を負担すると、近くに住んで高
い家賃や住宅ローンを払っている他の社員にとって不公平だというもので
す。別の説では、会社が通勤費を負担すると、会社の税負担が大きくなる
からだそうです。 (み)
======================================================================
他にも、常識に関するお便りをいただいていますが、今回はこのへんで。まだ
まだ皆さんからの「これがイギリスでは常識でない?!」というような発見を
お待ちしております。
次回発行は、前回予告通り、1月25日(火)の予定です。
======================================================================
"Anglo-bites" (イギリスつまみ食い)
● 発行者:みちえ
● マガジンID:0000022307
● このメールマガジンに対するご意見・ご希望はこちらへ:
mag2@michiej.globalnet.co.uk
● 登録解除・バックナンバーはこちらから:
http://www.users.globalnet.co.uk/~michiej/mag2.htmlまたは
http://www.mag2.com/m/0000022307.htm
● もっともっとイギリスの話題を・・・という方はこちらへ:
発行者のホームページ "Beanstalk" (豆の木便り):
http://www.users.globalnet.co.uk/~michiej/
======================================================================
----------------------------------------------------------------------
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を
利用して発行しています。( http://www.mag2.com/ )
----------------------------------------------------------------------
|